【資格取得】知財検定2級対応~商標法

知的財産管理技能検定の2級を、某資格の学校で勉強中です。

知識の定着や、情報共有の意味を込めてまとめているので、同じ勉強をしている人や興味を持った人達に見ていただけると幸いです。

以下、回によっては特許法、著作権法と同じくらいに出題頻度の高い商標法をまとめています(*´∇`*)

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3級商標法基礎知識を、もう一度確認しておきましょうφ(..)

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2級商標法:商標権の効力・登録異議申立て・無効審判・取消審判のページも、ぜひ確認してみてください(*´∇`*)

体系

出願公開の請求、出願審査の請求制度がない点が、特許権との違いとなります。

商標とは?

「使用意思」と「識別力」がキーワードとなります。

○商標→人の知覚によって認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状もしくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるもの(標章)であって、事業者が商品又は役務について使用するもの(動画像、ホログラムなども含む。)。

○商標の機能→自他商品役務識別機能(商標法では、事業者の利益を保護することが目的。)
  • 出所表示機能
  • 品質保証機能
  • 宣伝広告機能
○商標の成立要件
  • 商標法上の標章に該当すること。
  • 事業者の商品(商取引の対象として流通過程にのせられる有体動産。)又は役務(独立して商取引の目的となるもの。)に関すること。
  • 事業者が商品又は役務に使用すること。

○商標の登録要件
  • 商標の使用意思(自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標について、商標登録を受けられる。近い将来、その業務を開始する具体的な予定がある場合も含む。)
  • 自他商品等識別力
※商標の使用意思、自他商品等識別力が認められない、不登録事由に該当する場合、拒絶理由、異議申立て理由、無効理由となる(設定登録日から5年を経過した後は、除斥期間として無効審判請求ができない。)。

※自他商品等識別力のない商標
  • その商品又は役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標(その商品又は役務の略称、俗称等も含む。)。
  • 慣用商標
  • 記述的商標(その商品の産地又はその役務の提供の場所等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標。)。
  • ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標。
  • 極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標。
  • 需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標
※記述的商標、ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標に該当しても、使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品・役務であることを認識することができるものについては、商標登録を受けることができる。

※地域団体商標(一地方で周知であれば、自他商品等識別力のない商標に該当しても商標登録を受けられる。)→飲食料品に限らず、すべての商品・サービスを対象に、特許庁長官に申請し、登録商標である旨を表示する努力義務が課された状態で商標を使用する(登録から10年保護され、更新もできる。)。

※地理的表示法(特定農林水産物等の名称の保護に関する法律)→酒類を除く飲食料品(地域を特定できれば、地名でなくてもよい。)を対象に、農林水産大臣に申請し、GIマークを付して使用する義務を課された状態で商標を使用する(更新手続なく、取り消されない限り保護される。)

○商標登録が受けられない商標
  • 国旗、菊花紋章
  • 国の紋章、記章等
  • 国、地方公共団体等の著名な標章
  • 公序良俗違反
  • 他人の氏名又は名称等
  • 他人の周知商標
  • 先願に係る他人の登録商標
  • 商品又は役務の出所の混同を生じるおそれがある商標(商標が非類似であっても該当する。)
  • 品質等の誤認惹起表示
  • 商品もしくは商品の包装又は役務が当然に備える特徴のうち政令で定めるもののみからなる商標
  • 他人の周知商標と同一又は類似で不正の目的をもって使用する商標

商標登録を受けるためには?

○一商標一出願の原則(商標を使用する一又は二以上の商品又は役務を指定して、商標ごとに願書及び必要な書面を特許庁長官に提出して出願する。)
※商品又は役務については、一の願書で複数指定が可能(商品又は役務の指定は政令で定める商品又は役務の区分に従うが、類似の概念とは全く関係ない。)。

○先願主義(重複登録排除の観点から。)、協議制の採用→協議が不能又は不調の場合には、特許庁長官が行うくじにより定めた一の商標登録出願人のみが商標登録を受けられる

○出願公開→商標登録出願があったときに、特許庁長官が出願公開を行う(原則すべての出願が公開対象。)。
出願公開の請求制度はない
出願審査の請求制度もない

商標権の存続期間は?

○商標権は設定登録により発生する(登録査定の謄本送達日から30日以内に、10年分の登録料を一括納付することにより設定登録がなされる。)。
分割納付制度(前半5年分と後半5年分)も認められる。

○存続期間の更新→商標権の客体の同一性を維持しつつ、さらに10年間の商標権の存続を認める制度。
※更新の手続
  • 更新登録の申請は商標権者に限られる(申請と同時に登録料の納付が必要なため、登録料納付も商標権者に限られる。)。
  • 申請は、商標権の存続期間の満了前6月から満了の日までの間に行う(追納期間は、期間経過後の6月。)。
  • 更新の申請に際して、商品又は役務の区分の数を減縮することは認められる
  • 実体審査は行われないため、使用の事実を証明する必要はない。

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