【過去問分析】知財検定1級~特許専門業務

この記事では、知的財産管理技能検定の過去問をベースに簡単な解説を付けていきます(少し内容を簡単にしています。)。


1級の特許専門業務を受験したので、出題範囲は主に特許・実用新案・条約・不正競争防止法・独占禁止法・民法・民訴法・裁判法・関税法・弁理士法・知財戦略・IPランドスケープ・PPH・米国特許・中国特許・韓国特許・欧州特許などです!

→2級とは比較にならない程に難易度が上がるような気もしますが、基礎を勉強して内容を理解していれば解ける問題も多いです(その代わり、知らない問題は全く解けません…、すべて記号選択問題なのに、歯が立ちませんでした。)。


なお、過去問は知的財産管理技能検定公式HPに問題と解答が掲載されており、それを引用しています。


pakutaso.com




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以下、3級、2級基礎知識をまとめています。




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第40回学科問1

1~4に入る語句で適切なものは?

経営戦略を成功に導く知財戦略の立案・実行のためには、まずは経営環境の変化に留意する必要がある。
すなわち、不安定で変化が激しい、先が読めず不確実性が高い、複雑で、かつ、曖昧模糊としたいわゆる1?な経営環境にあって、持続的発展を使命とする企業が経営戦略を策定し、それを実行していく際には、以下に示す変化等に十分留意しつつ対応を進めていく必要がある。

①2015年に国連で採択された2?と、環境・社会・統治を重視した経営への投資である3?投資への対応の必要性。
4?時代を迎えての産業構造の変化。
③近年の企業価値における無形資産の拡大。
④国内市場が成熟化し、より大きな市場を求めて海外市場へと進出する企業の増加に伴う企業活動のグローバル化の進展。

解答

1 VUCA
2 SDGs
3 ESG
4 AI・IoT

知財戦略について、基礎的な用語を理解できているかが問われていると思われる。

参照リンクはこちらから↓

解説

VUCA(ブーカ)
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をつなぎあわせた言葉。
社会経済環境が予測困難な状況にあるという時代認識を表している。

SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)
2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標。
言葉は知っていても、内容まであまり知られていないような気がしますね。
この試験をきっかけに、理解が深まりました。

ESG(Environment Social Governance)
持続可能な世界の実現のために、企業の長期的成長に重要な環境、社会、ガバナンスの3つの観点。
国連が2006年に「責任投資原則(PRI:
Principles for Responsible investment)」を提唱したことをきっかけに、ESGが重視されるようになった。

AI・IoT(Artificial Intelligence・Internet of Things)
AIは「人工知能」、IoTはインターネットが接続された端末。
investmentで進化している分野で代表的なものは、「スマートスピーカー(音声認識で助ける)」「スマート農業(人手不足を助ける)」「スマートシティ(インフラ整備によって生活を助ける)」

知財戦略の知識がなくても解ける問題、かつ、語句選択問題であるため、文脈から判断しても解答できる問題だったと思います。

私は取りこぼしてしまったので、これを調べながら少し落ち込んでいます(..)

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