【過去問分析】知財検定1級~特許専門業務

この記事では、知的財産管理技能検定の過去問をベースに簡単な解説を付けていきます(少し内容を簡単にしています。)。


1級の特許専門業務を受験したので、出題範囲は主に特許・実用新案・条約・不正競争防止法・独占禁止法・民法・民訴法・裁判法・関税法・弁理士法・知財戦略・IPランドスケープ・PPH・米国特許・中国特許・韓国特許・欧州特許などです!

→2級とは比較にならない程に難易度が上がるような気もしますが、基礎を勉強して内容を理解していれば解ける問題も多いです(その代わり、知らない問題は全く解けません…、すべて記号選択問題なのに、歯が立ちませんでした。)。


なお、過去問は知的財産管理技能検定公式HPに問題と解答が掲載されており、それを引用しています。


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以下、3級、2級基礎知識をまとめています。




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第37回学科問4

1~3に入る語句で適切なものは?

自社と他者(企業、大学・研究機関等)の無形資産の組合せによる1?は、価値創造を一層加速化させるものである。
他者を有効活用する1?を進めていくにあたって、企業は自社の優位性の確保を意識しつつ、2?においてどのようにして収益を得るかに応じて、他者に対してオープンにする知財、他者との差別化のためにクローズにする知財を決定する3?が重要となる。

解答

1 オープン・イノベーション
2 ビジネスモデル
3 オープン・クローズ戦略

知財戦略策定に関して、語句の組合せを選択する問題だった。

解説

○オープン・イノベーション(Open innovation)
→目的達成のための知識のインフローとアウトフローを活用して内部のイノベーションを加速し、イノベーションそのものの外部活用によって市場を拡大すること
⇒知識や情報の出入りが社内、社外を問わず自由で、これにより実際のイノベーションを創出する

※クローズド・イノベーション→知識や情報を社内に留めておく

○オープン・クローズ戦略
自社の技術を標準化して世の中に普及させ、かつ、儲けが出るようにオープン領域とクローズ領域を組み合わせる戦略
→自社で、どこからどこまでがオープンなのか、クローズなのかを考える(模倣品が出回ると自社が儲からない、自社だけで市場をつくろうとするのは難しい。)

⇒コア領域は特許で独占して他者の参入を防ぐが、インターフェース領域を公開し、競争相手になりかねない相手を国際分業の仕組みに巻き込む。

※トヨタ自動車は、燃料電池関連の特許実施権をオープン領域として活用している。


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