今年も「劇場版名探偵コナン」第27作目が公開されましたね。
この度、シリーズ累計興収が1,180億円を突破したという情報もあり、今回「100万ドルの五稜星」も興行収入は100億円を超える見込みです。
本作は名探偵コナンスピンオフ、服部平次と怪盗キッドが主演のような規模感で展開されるストーリーとなっています（コナンと蘭はサポートメイン。）。
さらに「まじっく快斗」「YAIBA」のキャラクターもメインで登場しているので、これまでの作品とは少しテイストが違っています。
劇場版では、怪盗キッドが第23作「紺青の拳」以来4作ぶり、服部平次は第21作「から紅の恋歌」以来6作ぶり、キッドと平次が同時に登場するのは第14作「天空の難破船」以来13作ぶりとのことで、期待が高まるファンも多かったと思います。
コナンシリーズの男女ペアの中で、二組とも幼なじみでなかなか進展がみられない点が共通している彼らですが、特に平次はテレビアニメ、コミックスでの個人的な因縁もあり、映画で和葉との関係を進めることができるのかにも注目が集まっていました（≧∇≦）
劇場版名探偵コナン第27作目「100万ドルの五稜星」
（刀に自分が写ってしまった…。）
どんな内容？
『北海道・函館にある斧江財閥の収蔵庫に、怪盗キッドからの予告状が届いた。
今回キッドが狙うのは、幕末を生きた新選組副長・土方歳三にまつわる日本刀だという。
ビッグジュエルを追い求めるキッドが、なぜ刀を狙うのか…？
一方、西の名探偵・服部平次とコナン達も、函館で開催される剣道大会の為に現地を訪れており、犯行予告当日、平次がキッドの変装を見事見破り追い詰めるが…!?
時を同じくして、胸に十文字の切り傷がつけられた遺体が函館倉庫街で見つかる。
捜査線上に浮かび上がったのは、"死の商人"と呼ばれ、アジア一帯で武器商人として活動する日系アメリカ人の男。
彼は戦時中の軍需産業に深く関わっていた斧江家初代当主が函館のどこかに隠したとされるお宝を探していた。
それは、当時、日本の敗色濃厚だった戦況を一変させるほどの強力な兵器だという噂も…。
そして、そのお宝とキッドが狙う刀はどうやら関係があるようで、刀を狙うキッドに対し、謎の"剣士"の影が迫り…。』
劇中、土方歳三ゆかりの星稜刀がキーアイテムとして登場しますが、実在はしていません。
土方歳三の愛刀として実在する刀は、それぞれ資料館に展示されているようなので、新選組や土方歳三、幕末剣士のファンは聖地巡礼スポットに加えてほしいです（今年のゴールデンウィークは五稜郭が混雑しそうなので、土方歳三巡りが楽しそう。）。
土方歳三資料館→和泉守兼定
霊山歴史館→大和守源秀國
佐藤彦五郎新選組資料館→葵紋越前康継
史実に基づいてだいぶ脚色していますが、名探偵コナンらしいプロットが面白かったです（六本の刀のくだりと土方歳三のエピソードは軽く流してしまったのですが、幕末を予習しておくべきだったと後悔しています…。）！
登場人物がどのような目的で、何をしようとしているのかを整理しながら見ないと振り落とされるので、しがみつくためには2回以上見る必要があります。
- 怪盗キッド
- 黒羽盗一
- 福城良衛
- 福城聖
- ブライアン・D・カドクラ
- 斧江拓三
上記の人物の動機と言動をまとめながら、映画「100万ドルの五稜星」を楽しみましょう。
「緋色の真相」
「緋色」シリーズの一コマ、工藤優作のマカデミー賞最優秀脚本賞授賞式のエピソード。
劇場版エピローグにつながる…？？
監督さん・脚本家さんはどんな人？予習しておきたい過去エピソードは？
劇場版最新作「100万ドルの五稜星」を監督した永岡智佳さんは、2021年公開の劇場版「緋色の弾丸」の監督も務めたアニメ監督で、それ以前からコナンシリーズとの関わりは深いです。
一方今回脚本を務めた大倉崇裕さんは、2022年劇場版「ハロウィンの花嫁」でも脚本をつとめましたが、二人はそれぞれ2017年公開の「から紅の恋歌」でも助監督・絵コンテ協力、脚本を担当していました。
関西組がメインキャストになるとラブコメ要素が強くなりますが、今回は怪盗キッドが絡み、さらに過去の因縁や暗号ミステリー、ド派手なアクションと、前作とは方向性が異なるもののスケールの大きな作品となりました。
登場人物も多く、これまでの漫画やアニメ、YAIBAに登場するキャラクターまで盛り込まれているため、本作を見る前にチェックしておくべき過去エピソードをまとめてみました！
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「大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城」
剣道大会で発生した殺人事件と、太閤秀吉にまつわる宝の謎に迫るスペシャルアニメ。
沖田総司初登場の回。
「恋と推理の剣道大会」
青山先生は他言語に翻訳されたときに意味が分からなくなるから、トリックに方言は使わないというようなことをお話しされていたと記憶していますが、この回では関西弁が重要なヒントとなっています。
「キッドVS高明 狙われた唇」
ビッグ・ジュエル「妖精の唇（フェアリーリップ）」を狙う怪盗キッドが、和葉に変装した回。
キスの因縁はここからきている。
「上野発北斗星3号」
工藤優作が途中で放棄した小説の冒頭の筋書きどおりに事件が起こる。
北海道警の西村警部と籏本夏江（豪華客船連続殺人事件）が出演。
「工藤新一少年の冒険」
黒羽盗一、快斗親子と工藤優作、新一親子の関係性が分かるエピソード。
映画では優作、有希子夫婦がキーパーソンのような役割を果たしていますが、映画を見るまでこの設定をすっかり忘れていました…。
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怪盗キッドが登場すると空中アクションが映えますが、今回も「ハロウィンの花嫁」のようなセスナを使ったアクションや、効果的なトランプ銃の使い方（本当に命に関わる場面で大活躍でした。）、前半のコメディタッチな鬼ごっこなど、視聴者を飽きさせない工夫が満載でした。
平次との因縁も帳消しとなり（？）、刀を使ったアクションも見応えがありました。
平次と聖さんの居合斬りのシーンは前半と後半でしっかりとしたストーリー性があり、怪盗キッドと服部平次の二本の物語が同時進行していてもごちゃごちゃしておらず、すっきりまとまっています。
蘭が積極的に介入して和葉との関係を進めようとして（いつも協力していると思いますが、今回は特に頑張っていました！）、平次とツーショットでやり取りするシーンは珍しいと思ったので、今作イチオシとしたいです(^O^)
声優さん・テーマソングは？
今作は登場人物が多く、実績のある声優さんが出揃いましたね！
- 菅生隆之さん
- 松岡禎丞さん（北海道帯広市出身）
- 中博史さん
- 銀河万丈さん
菅生隆之さんはトミー・リー・ジョーンズなどの吹き替えが有名ですが、名前を挙げた皆さんは全員出演作が多く調べきれませんでした。
今回は北海道函館市が舞台となっているため、ゲスト声優に大泉洋さん（北海道江別市出身）が起用されたのも納得です。
常に北海道愛に溢れた大泉さんは意外にも声優の実績があり、いわゆる芸能人声優のようなたどたどしい演技ではなく、安心して見ることができました。
今回の劇場版の楽曲にはaikoの「相思相愛」が使われています。
ラブソングといえばaikoさんが思い浮かびますが、エンディングの絶妙なタイミングで「相思相愛」が流れます(*^^*)
前半は大岡紅葉の北海道告白スポットツアーでしたが（ヘリコプター移動で近く感じましたが、無茶苦茶な距離だったはず…。）、ラストの五稜郭展望台も絶景ポイントですよね（まさに100万ドルの夜景です。）！
両片思い、相思相愛の二人の関係は進展するのか（コナン映画では、メインキャラクターの人間関係は原則変化させない方針だったような気がしますが。）、チェックしてみてほしいです。
まとめ
前評判では「前作（黒鉄の魚影）を超えることはない」など、ネガティブな意見も多かった本作ですが、しっかり超えてきた印象を持ちました。
出演者すべてにそれぞれの見せ場があり、無駄遣いになっていないのがコナン映画の良いところです！
今年のゴールデンウィークや夏休みは、聖地巡礼として北海道の旅行客が増えそうですよね。
第28作は、風林火山→武田信玄→長野県警でしょうか。
長野県警スリーマンセルは、コナンに出てくる警察官の中でも特に優秀なので、劇場版での活躍は楽しみです。
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